骨伝導イヤホンShokz OPENRUNレビュー

はじめに

  • ランニングでも外れないイヤホンとして比較的安価なAnkerのSoundcore Liberty Neo 2を購入しました。当初の期待通りランニング中に外れることはなく、音質も良いものでした。
  • 唯一の欠点は、背後から近づく自動車や自転車の音が聞こえず、危ない思いをすることが多々あることです。そのため、耳を塞がない骨伝導イヤホンを使ってみることにしました。
  • ここでは、骨伝導イヤホンとして評価が高かったShokz社のOPENRUN(標準サイズ・BLUE)のレビューになります。
  • Shokz(旧AfterShokz)は、2011年に米国で誕生し、現在では世界有数の骨伝導技術メーカーです。

スポーツ用モデルの比較

  • 2022年12月現在で、Shokzから発売されているスポーツ用の骨伝導イヤホンのモデルは次の通りです。
    項目OPENRUN PROOPENRUN
    (本稿で紹介)
    OPENMOVE
    モデルハイエンドモデルスタンダードエントリー
    発売時期2022年2022年2020年
    販売価格(税込)23,880 円17,880 円11,880 円
    バッテリー駆動10時間8時間6時間
    充電時間
    (充電時間/使用時間)
    1時間
    (5分/1.5時間)
    1.5時間
    (10分/1.5時間)
    2時間
    待機時間最大10日最大10日最大10日
    防水・防塵IP55
    (水しぶき対応)
    IP67
    (水泳除く)
    IP55
    (小雨に耐えられる)
    BluetoothV5.1V5.1V5.1
    重量29g26g29g
    材質フルチタンフルチタンバンド部分がチタン
    対応サイズ標準/ミニ標準/ミニ標準
    アプリ対応対応非対応非対応
    • 以前のモデルであるAEROPEXに急速充電を備えたものがOPENRUNとのこと。
    • 各モデルはノイズリダクションマイクが付属し、Bluetoothマルチペアリングに対応しています。
    • イヤホン側の充電ポートの規格や位置は各モデルで異なります。
      OPENRUN PROとOPENRUNはマグネットで接着する独自の充電ポートですが微妙に位置が異なります。OPENMOVEはUSB TYPE-C形式の充電ポートです。
    • OPENRUN PROは、OPENRUNにないスピーカー部分が音質が良くなっているようですが、逆に防塵・防水性が下がるようです。
  • 2022年末でのバーゲン情報です。
    • 11月のAmazonブラックフライデー、12月の楽天スーパーセールで25%割引で販売していました。
    • Shokzのホームページでは、OPENRUN PRO相当の金額でOPENRUNPRO1台とOPENRUN, AEROPEX, OPENMOVEのいずれか1台がセットになった福袋が販売されており、買い替えや2台目を検討している方には超おすすめだと思います。
  • 個人的にはOPENMOVEのデザインが昔のヘッドホンみたいで好みではないのと、ちょうど25%割引の期間だったので、OPENMOVEではなくOPENRUNを選びました。(OPENRUN PROを選ぶほど音質や充電性能を求めていないため。)

OPENRUNの紹介

外箱

  • 外箱は次の通りです。
    外箱の底面にシリアル番号が記載されています。(後述しますがイヤホンの充電ポートにも小さい文字でシリアル番号が記載されています。)

付属品

  • 付属品は次の通りです。

    1. イヤホン本体
    2. イヤホンポーチ
    3. ユーザガイド(日本語を含む12言語対応) (こちらからダウンロード可)
    4. 法律上のご注意
    5. 保証書
    6. マグネット充電ケーブル
    7. ゴムバンド

付属品(ゴムバンド)

ゴムバンドに関して、ユーザガイドやホームページに説明がないのでShokzに問い合わせてみた所、次のような回答でした。

ゴムバンドは特にイヤホン側に装着するものではなく、運動する際などに髪の毛や汗を抑えるように頭に付けて頂くものです。必ず付けて頂くものではなく、一般的にはヘッドバンドやヘアバンドと呼ばれている製品です。

イヤホンの外観

  • サイズ感は一般的なヘッドホンを一回り小さくした感じです。
  • イヤホンの外観は次の通りです。
    充電ポートはマグネットで接着する独自形状のものになっています。
    なお、OPENRUNの場合、充電ポートにシリアル番号が記載されています。(次の写真では消しています。シリアル番号は外箱の底面にも記載されています。)

充電ケーブル

  • 付属の専用充電ケーブルを使って充電します。
  • なお、電源オン時に音声でバッテリー残量を教えてくれるので充電すべきかの目安になります。
    「バッテリーは充電されています」「バッテリーはおよそ半分です」「バッテリーは残りわずかです」「充電してください」のいずれかです。

ボタン操作

  • ユーザガイドにボタン操作方法の説明がありますが、次の表に纏めてみました。
    左側イヤホンにある「マルチファンクションボタン」、右側イヤホンの耳の後ろ側にあるボリュームボタン「電源/音量+ボタン」「音量-ボタン」を使用します。

    分類機能操作(※1)
    基本電源オン/オフ[+]:長押し
    音量の+/-音楽の再生中に、[+]または[-]
    音楽の再生・停止[○]をクリック
    曲送り[○]をダブルクリック
    曲戻し[○]をトリプルクリック
    着信への応答着信時に[○]をクリック
    通話の終了通話中に[○]をクリック
    通話を切り、別の着信に応答別の着信時、[○]を2秒以上長押し
    通話拒否着信時、[○]を2秒以上長押し
    音声アシスタント(※2)操作待機時(※3)、[○]を2秒長押し
    最後の通話相手にリダイヤル操作待機時(※3)、[○]をダブルクリック
    バッテリー状態の確認操作待機時(※3)、[+]または[-]
    設定変更イコライザモードの切替音楽の再生中に、[+]と[-]を長押し
    ペアリング電源オフ状態で、[+]を長押し
    ペアリング解除電源オフ状態で、[-]を長押し
    言語変更電源オフ状態で、[+]を長押し、
    その後、[○]をダブルクリック
    工場出荷状態に戻す電源オフ状態で、[+]を長押し、
    その後、[-]を長押し
    ※1:「マルチファンクションボタン」は[○]、「電源/音量+ボタン」は[+]、「音量-ボタン」は[-]と表記しています。
    ※2:接続先デバイスのSiriやGoogleアシスタント等といった音声アシスタント。
    ※3:通話や音楽再生等の何かしらの操作を行っておらず、ユーザの操作を待っている状態のこと。

装着イメージ

  • 身長178cmの筆者が装着したイメージです。
    バンドが水平になるのが正しい装着?だと思ったのですが、そうでもないようで、カタログの写真や動画を見るとバンドが斜め下になるのが普通のようです。

店頭での試聴・フィッティング

別売の充電ケーブル

旅行や遠出用の充電ケーブルを追加で購入してみました。

  • 2023年2月現在、Shokzから「OpenRun/OpenRun Pro/Aeropex 充電用ケーブル」「OpenComm 充電ケーブル」の2種類の充電ケーブルが販売されています。
  • Amazon等のネットショップでは、非純正の格安の充電ケーブルが販売されています。レビューを見ると使用には問題なさそうですが、一部は耐久性に問題があるものもあるようです。
  • 私の場合、間違えて「OpenComm 充電ケーブル」を購入してしまいました。接続の向きが専用のものと微妙に違いますが、充電できました。念のためShokzのサポートに確認してみましたが、OPENRUNの充電にも使えるとのこと。

使用した感想

総じて非常に満足しています。ランニングやサイクリングには必携のアイテムになりました。

  • フィット感が良くズレません。
    • ランニングで何度も使用していますが、特に揺れ・ズレは感じず、違和感なく使用できます。
    • 左右・下や後方振り返り等しても特に邪魔になったりズレることはありません。上を向くとバンド部分が少々干渉する感じがしますが、ズレるわけではありません。(そもそも、上を向く機会はそんなにないと思いますが。)
    • 耳の中が汗まみれになることがありません。(通常のイヤホンだと耳を塞ぐので、汗をかくと耳の中が汗まみれになる。)
    • パーカーを着きてバーピー等の上下運動すると、後方のバンド部分がパーカーのフードに干渉し、少々気になりますが、ランニングでは気になりません。
    • スポーツだけでなく、家事・掃除等のちょっとした時間でも、さっと装着して使用できるので、とても便利です。
  • 操作しやすいボタン設定になっています。
    • ランニングやサイクリング等の最中では、音楽の再生・停止、曲送り、曲戻し、くらいの操作しかしないと思います。これはマルチファンクションボタンで全て操作できるので操作が簡単です。(ボリュームの上下は事前にやっておく前提です。)
    • マルチファンクションボタンは、ボタン自体が大きく、押し込んだのが分かる程度の反動があり、操作しやすいです。
  • 外の音が良く聞こえます。
    • 後ろから近づいてくる自転車や車の音が聞こえやすくなりました。川沿いを走ると、風の音や自分の足音、鳥や向かいの人の会話が聞こえ、新鮮な気分です。
    • 自転車でも使用していますが、特に音が聞こえないようなことはなく、まだ危険を感じたことはありません。
  • 高音質は期待できません。
    • あまりクリアな音ではありませんが、音楽を聞くには十分だと思っています。
    • 骨伝導は初めてですが、意外に振動が大きく、ボリュームを上げると外に漏れやすいです。
    • 音質を期待するなら、OPENRUN PROがお薦めですが、骨伝導イヤホンの仕組みとして劇的な向上は難しいのではないかと思います。
  • その他
    • コンビニで店員さんと話す時は音楽を止めないと聞こえづらい感じでした。ですが、音楽を停止するだけで良くバンドを外す必要がないので楽です。
    • マスクのゴムが耳のバンド部分と干渉しますが、私としてはそれほど気になりませんでした。
    • レビューを見ると使用感良くとても楽なので、リモート会議にも使用する人も多いようです。
    • 音漏れしやすいのと高音質は期待できないので、電車通勤や自習等では以前使用していた密閉型のイヤホンを使おうと思いました。
    • 私だけかもしれませんが、「再生や停止を間違えてマルチファンクションボタンを中途半端にトリプルクリック(1回クリック+ダブルクリック)」、「再生が停止しているのに、静かな始まりの曲だと勘違いして早送り(マルチファンクションボタンをダブルクリック)」する時があります。停止中のダブルクリックはリダイアルになるので、通常の電話やLINE通話などの最後の通話のリダイヤルが実行され、間違い電話してしまいます。この場合は、冷静に「マルチファンクションボタンを1回クリック」することで停止できます。